(´・ω・`)スタッフがマリオ3D買いました
目次
■概要:2/26(金)にGR公式が社長の声明を掲載
>私はこのゲートルーラーというコンテンツの中において、池田芳正という類まれなる突出した個性と才能を、広報ではなく商品に丁寧に内封いたします。
>そのロールを演じる上で、私がこのゲートルーラープロジェクトを推進していくにあたり、最大の注意点はここで語るまでもなく明確です。そしてそのことを踏まえて私たちは公式に先日発表した通り、今後のプロモーションを実行していきます。
>また先日から話題になっております新規カード「空飛ぶスパゲッティ・モンスター」につきまして、我々は日本のFSM教会公認団体スパモンJPN(空飛ぶスパゲッティ・モンスター教会 日本支部)様及び、Church of the Flying Spaghetti Monster(FSM教会)様本部にご連絡し、その創始者であるBobby Henderson氏より許諾をいただいております。
>公式での発表が遅くなり、ゲートルーラーファンの方々にはご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。また当件に関するお問い合わせ等でスパモンJPN様及びFSM教会様にご迷惑をおかけすることのないようお願い申し上げます。
「最大の注意点はここで語るまでもなく明確」とのことです。具体的には書けないけど察してくれということでしょうか。大変そう。
■そもそも何があったんだよ:スパモン教許諾騒動の流れ
ことの起こりは、2/17(水)に公開された池の人のコラムに遡ります。
上記のコラム内に「GRにスパモンが出る!」「スパモンJPNから許可ももらった!」というような記載があったのですが……。
翌2/18(木)。スパモン教徒を名乗る方が、GR公式とスパモンJPN側との認識の食い違いを指摘するnoteを公開します。
>先日ゲートルーラーのtwitterと公式サイトである記事が公開されました。
その内容は「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教から公式をいただいてカード化!邪神襲来のキャラクターとして参加」という驚きの発表。
>詳しく読んでさらに驚きました。なぜかゲートルーラーは日本の非公式スパモン教サークルにメールを送ってしまっているのです。
>私や同胞の方たちから見たら正直意味がわかりません。
>2005年からのFSMは商業利用しないでねと公式サイトに明記しています。コミュニティ、サークル活動における二次創作はいくつもありましたが。今回はまさかの商業。
>しかもスパモンJPNさんはパロディグッズしかなく、公認できませんと言っているのになぜか真逆の話になっていること。現在まとめとしてこれを書いていても、ゲートルーラー側の意図がわからず困惑しています。
色々書いてありますが、要約すると……。
・池の人はスパモンJPNに連絡したらしいけど、そこは本部と違うで
・スパモンは商業利用したらあかんと公式サイトに書いたるで
ということのようです。
このnoteをきっかけとして、一部の有志がスパモンJPNやスパモン教の開祖の方へ直接、問い合わせを実施しました。
また、2/20(土)には……。
・GRにおいて、スパモンが邪神であると受け取られかねないような扱いがなされている(収録パック名が「邪神襲来」)
・池の人がオーナーである株式会社遊縁が保有するYoutubeチャンネルにおいて、スパモンが邪神であると誤認させるようなサムネイルの動画が投稿されている
という指摘が追加されました。
■その後、有志による調査結果が公開され「問題なし」との認識が広がる
2/23(火)。
本騒動について、「まいログ」の管理人が自ら調査した結果を明らかにしました。
>・元々ゲームとかに関しては「最初から許可が必要無かった」が正解。反論として許可を得ているという部分に関してややこしくなっており炎上している。
>・スパモンJPNさんに連絡が殺到しており問題が起きているのではないかというご指摘⇒これに関しても解決しきれない事である。
>・「企業が自社商品において著作物を利用することの『製作の許諾を得た』と書く場合、そこに販売の許諾は含まれると考え得るか?」という部分がありアンケートで違和感が起きている。(ご意見のまま引用)。
>・引用許可を頂いているみらこーさんの意見やリプから見れるように「議論は既に終結している」という事。公式として返答するまでもない情報であるという認識でもありますが
結果としては「全体的に当初の発表通りでしたよ」とのことです。
■実際、本当に問題ないの?:ないと思うよ
今回の騒動の争点は「スパモンをカード化して商業流通に載せることに問題はないか?」に集約されるわけですね。
さて、騒動の火付け役となったnoteで指摘されていたのは「公式サイトに商業利用禁止って書いたる!」ということでした。
まず、公式サイトの記載を確認しましょう。
問題の部分は以下と思われます。
>Q: We want to use FSM designs for t-shirt, jerseys, posters…
>A: It’s ok to use FSM materials for your own use and to spread the word – I’m happy to see it. There have been a number of sports team and club shirts — I can provide high quality images/vector designs for screen printing, just let me know.
>That said, please do not *SELL* FSM products.
日本語訳はこちら。
ぱっと見、売ってはあかんでと書いてあるように見えますね。日本語訳はこちら。
Q:Tシャツ、ジャージ、ポスターにFSMデザインを使用したいのですが…
A:FSMの資料を自分で使用して広めることは問題ありません。それを見て、うれしく思います。多くのスポーツチームやクラブシャツがあります—スクリーン印刷用の高品質の画像/ベクターデザインを提供できます。お知らせください。
とはいえ、FSM製品を*販売*しないでください。
ただよくよく見るとSELLというのは「FSM materials〜」に対応した文言であるように読めます。
なんで、FSM本体が権利を保有する図画を使用した商業行為はあかんよと言うてるだけであって、自分で勝手にイラストを描く分にはOKなんじゃなかろかという感じがいたします。
(なので、今回のGRはOKじゃないかな)
上で説明した通り、実際に許可も出てるわけですしね。
……というわけで、大山鳴動してネズミ一匹てな感じのアレでした。炎上マーケなのか知りませんが、やめてほしいすね。
(3/1追記:↑の「炎上マーケ」は、今回の騒動の発端となったコラムをリリースしたGR公式の行動を指しています)
■所感:GR公式の振る舞いに改善の兆し
GRというか池の人の根本的な課題って、池の人自身が「どうしてそれぐらい調べないの?」みたいな物言いを長年続けているってとこだと思うんですよね。
そんなこと言うてたら、そらみんな自分で調べるようになっちゃうし、相手先への凸も発生するよ。
実際、今回にしてもまいログの管理をされてる方が「ただ個人的に思うのは「こういった部分で突撃しまくって聞き込みする」のは相当な荒らし行為であるとも思っています」と自身の行為が必ずしも良いことではないと認めつつも、事態を収拾するために突撃されてるわけで。
池の人を前面に出している限りこの「池の人がなんか言う⇨有志が独自に調査して検証」の流れは続くでしょう。
そう考えると、「広報ではなく商品に丁寧に内封」することによって事態が解決に向かうんやろなという感じがしますね。
村田氏の声明で画期的だったのは、今までGR公式サイド(ほぼ池の人ですが)が決してやらなかった「行為ではなく結果に対して責任を持つ」姿勢を明確にした点です。
池の人、ほとんどの状況で「行為に筋が通っていればいかなる結果を引き起こしたとしても行為者に責任はない」ってな論調を貫き通してたのですよね。
同人サークル的なノリでやる分においてはそうなのかもしれませんが、しかし会社に所属して商売としてやるんならそれではいかんでしょと。
今回のケースで言えば、実害として「スパモンJPNに多数の有志が問い合わせを実施し、相手先が疲弊した」ことが挙げられていました。
一般論で言えば、相手先が法人ではなく趣味人の集まりなんだから善意の第3者と言えどもあんまり問い合わせするのはやめたれよって話ではありますよ。
でもそもそもの話、「特定企業との機密保持契約に再三にわたって違反し、結果として訴訟を抱える羽目になった人物がなぜか広報/渉外を務めている」という株式会社大遊の特異性があかんわけですよね。
なので、第3者の課題を論じる前に、まず当事者が抱える課題について検討せなあかんわけですよね。
不思議なことにこれまでは抜本的な対策が打たれていなかった上記課題ですが、村田氏の声明では(婉曲的にとは言え)初めて触れており、そこが画期的だなと感じました。
とは言えGR、自分の近所では取扱停止に向けて各店が在庫処分を実施しており終戦やなという感じです。
もっと早くこの対応がなされていれば……みたいなとこではありますが、一方でとっくの昔に近場で取り扱いが終了したまほエルはまだ続いているようなので、田舎で販売されなくなっても存続には影響ないのかなと思ったり思わなかったり。
そんな感じです。
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コメント
コメント一覧 (7)
スパモンサイドが明言してくれたら1発解決なんですけどね
まいログに関しても英文の挨拶を一文載せただけで私には証拠が有ると宣って結局何の証拠も出てきませんでした(スパモンからのDM画像も5ch有志との会話の無断転載)
池の話でなかったらこのブログで書いてる話は正論なんですがその正論が正論でなくなるような行いをし続けたのは池なんで
んで、コメントいただいてる許諾の真偽の件については、これまた本文記載の通り『相手方が趣味人のサークル活動に近いので我々の都合を優先させるべきではない』と考えています。
一番大事なのは実害を抑えることであり、真偽の判定ではないですよ。楽しくやりましょう。
萌えを減らします!とかもそうですけど望んでないマニフェストをなんでフォローしなきゃならんのかっていう。
あとブシロさんのバディ無関係宣告は問題ないっていう認識なんすか新社長。
ただ今回の記事におけるSFM教の商業利用についての解説に違和感を覚えたのでコメントしました。
>Q: We want to use FSM designs for t-shirt, jerseys, posters…
>A: It’s ok to use FSM materials for your own use and to spread the word – I’m happy to see it. There have been a number of sports team and club shirts — I can provide high quality images/vector designs for screen printing, just let me know.
>That said, please do not *SELL* FSM products.
「Q:FSMデザインをTシャツやらに利用したいのですが。」に対しての
「A:FSM素材を個人利用や布教用に使用するのは大丈夫です。(中略) ただ言っておきますが、どうかFSM商品を売るのはお辞めください。」
ですから原文の「FSM materials」は「FSM designs」の言い換えであると読むのが自然な文脈であり
『なんで、FSM本体が権利を保有する図画を使用した商業行為はあかんよと言うてるだけであって、自分で勝手にイラストを描く分にはOKなんじゃなかろかという感じがいたします。』とは読み取りづらいかなと感じました。
また、まいログさんの記事におけるBoddy HendersonさんのDM冒頭
「yes we allow people to use the sfm in their projects under Fair Use」(ええ我々はフェアユース適用下ならば人々がFMSを何らかの用途において使用することを認めます)
という記述からも「do not *SELL * FSM products 」は商業利用不可と読むのが正しい文脈ではないかと思います。
(少し話を広げると冒頭以降の「すでに無許可でゲームやらTVやらに使われていて、まあそれはFSMが一種の文化として十分に広まったって事で、言及されてる全てを我々が防ぐのは不可能ですよね。」というコメントからも本来は商業利用不可であると読み取れると思います、単純に無断利用が多すぎて個々に対応できてないだけで。そもそも仮にFSMが公式素材以外の商業利用可であれば許可も不許可もありません。個人的にはこれを『元々ゲームとかに関しては「最初から許可が必要無かった」が正解。』と捉えるのもどうかと思います。)
Boddy Hendersonさんのコメントが公開される以前のタイミングで池田さんがあのような振る舞いをしている以上、上記のnoteのような反応が生まれるのはそこまでおかしくは無いと私は思います。それを「炎上マーケなのか知りませんが、やめてほしいすね。」と断じるのは流石に言い過ぎだと感じました。
引用部分が多く、また私自身が話を整理しきれておらず、2回にわたっての長文コメントになってしまい申し訳ありません…
(公開されるコメント故に一応表明しますが、私自身FSM教には無関係で、かつGRや池田さんに個人的な嫌悪があるわけではありません。)
件のnoteの方は特に商売してるわけでもないですし、炎上以前にマーケティングではないと思います。
商業利用に関してはなんとも言えんすね。国内だとそもそもフェアユースに相当する規定がなく、また国内の出版系の団体などはその理念に反対しています。
ので、日本においてフェアユースを適用する場合、コミケなどと同じく著作権侵害が親告罪であることを背景とした暗黙の認可によって実現することになるかと思いました。が、それをそのまま書くとまた凸者が増えて迷惑かけそうだなとも感じたので、本文のような記載にあえてしています。
ご返信ありがとうございます。
完全に読み間違ってしまっていました、申し訳ありません(ご指摘の通り個々人の活動にマーケも何もありません…)
日本でのフェアユース適用に関するお話は恥ずかしながら存じ上げませんでした。少しだけ調べてみると日本における著作権の例外規定が近しい概念ですが、フェアユース程ルーリングがされているものでは無いのですね。
「日本においてフェアユースを適用する場合、コミケなどと同じく著作権侵害が親告罪であることを背景とした暗黙の認可によって実現することになるかと思いました。」
私の場合、フェアユースは営利性の高い利用では認められ難いと考えており、今回においてはそもそもそれが適用されないのではと考えていましたが、実際判断の難しいところです。(フェアユースの四要素である仕様の目的及び性質)
実際にセーフだとしても、コミケ的な運用によって認可は流石にGRのような商業TCGの規模ではグレーに見えてしまいますね… 得意(?)の炎上芸といい、威勢のいい物言いといいやはり池田さんは小規模な活動の方がご本人のテイストとマッチしている気がします。私自身チェイン騒動以降にあの方の存在を知ったのでどうしても偏見こみでの評価になってしまいますが。
改めましてご返信ありがとうございます。なにかと勉強になりました。ここは燃えがちな話題も冷静に分析してくださるので安心して記事を楽しむ事ができます。これからもTwitter、ブログ共に楽しみにしております!