(´・ω・`)DMの7月は超好調だった昨年対比103%ならかなり好調、少なくとも下げ止まった?




■2度目のリブート
そういうわけで見てきました。見たいという弟を乗せて。なぜ俺が運転しているんだ…?というきわめて合理的な疑問は残りましたが、それはそれとして映画は面白かったです。
「見ろ」「好みによる」「そうでもない」の3段階で言うと、「見ろ」ですね!


■ヒーローを夢見る少年
今作のピーターは高校生。ふとしたことから力を手に入れ、アベンジャーズに迎え入れられることを夢見て日々ヒーロー活動に励んでいます。
けれど、彼は失敗ばかり。自分の車のカギを開けようとした男を泥棒と間違えて捕まえたり、高度な武器を持ったATM強盗を捕まえようとして被害を大きくしたり。

もちろん、いたずらに被害を大きくしたかったわけではありません。彼はただ、人が困らないように物事を解決したかっただけ。誰かの役に立ちたかっただけ。

まあ、ありますよね。認めてほしいという感情が強すぎて空回りし、何も達成できない状態。ピーターはアイアンマンことトニー・スタークに認めてほしい一心で人助けを試みていましたが、スタークから帰ってくる返事は「厄介ごとは専門家に任せろ」だけ。
スタークもアベンジャーズ2やシビル・ウォーで他人を巻き込んで盛大にやらかしたばかりでしたし、子供となるとなおさら巻き込みづらいですよね。

ピーターにとっては報われない日々が続きますが、唯一良かったのは片思い相手のリズがスパイダーマンを好きだということ。ふとしたことからスパイダーマンの正体を知った親友のネッドに励まされ、ピーターは努力します。


■シビル・ウォーから引き継いだテーマ
そんなピーターが追うヴィランは、バルチャー。巨大な機械の羽根を持ち、スーツに身を包んで異星人がもたらした物質を政府から盗む悪役です。

バルチャーがヴィランになったのは世界征服や復讐のためではなく、家族のため。
8年前のチタウリ侵攻(アベンジャーズ)直後、バルチャーはがれきを片付ける会社の社長でした。しかし、NY市と契約して手に入れた仕事をスタークの会社に奪われます。
この時の彼のセリフが、シビル・ウォーからテーマを引き継いでいることを示しています。

「スタークは自分で街を壊し、それを片付けて利益を得てる」

バルチャーは既に回収していた異次元由来の物質を当局に提出せず、それを使って武器を作ります。そして密売人の道を選ぶのです。家族や社員の生活を守るために。


■ピーターとバルチャーの戦い
悪人であるバルチャーを捕まえてスタークに認めてもらおうと、ピーターはことあるごとにバルチャーとそのチームを追いかけます。

しかし、そうしたヒーロー活動は容赦なくピーターの日常を侵食していきます。部活を辞め、約束をすっぽかし、使命のためにバルチャーを追い続けるピーター。でも、その事を知っているのはネッドだけ。
メイおばさんにすら何も知らせないまま活動を続けるピーターの日常は、徐々に軋んでゆきます。

そして、バルチャーを追って取引現場であるフェリーに突入するピーター。ですが再びミスを犯し、武器を暴発させてしまったことによりフェリーを破壊。危うく乗客全員を巻き込みかかったところをスタークに助けられます。

その憧れのスタークから言い渡された一言は、非情なものでした。

「弱い奴に、そのスーツを着る資格はない」

スーツの返却を余儀なくされ、日常へと帰るピーター。初代シリーズの2で提示されたテーマですよね。日常を捨ててまで守るべき他人なんてものはいるのか?

ヒーロー活動への思いを捨てきれず、悶々とするピーター。けれど彼の日常は回復の兆しを見せます。
ホームカミングに思い人のリズを誘うことに成功したのです。ヒーローという属性を失えば、日常へ帰還できる。

はずでした。


■日常と非日常の選択
パーティーのためにリズを迎えに行った日。ピーターの前に現れたリズの父親は…バルチャーでした。バルチャーが法を犯してまでも守りたかった家族とは、リズのことだったのです。
そして、バルチャーもピーターこそがスパイダーマンだと理解しました。

「今日のことは忘れ、二度と俺の仕事を邪魔するな」

リズを救われた貸しがあるといい、手は出さずに最後の警告を与えるバルチャー。ピーターが後を追えば、バルチャーは躊躇わずに彼を殺すでしょう。
顔面蒼白のままパーティー会場に入ったピーターは、しかし出迎えるリズにこう伝えます。

「ごめん。行かなきゃいけないんだ」

ピーターは決して目立ちたいという理由でヒーローになったわけではありません。
意図せずミスを犯した時はいつだって逃げたりせず、自分を危険に晒してでも一般人を守ろうとしていました。

だから、彼は日常を選びませんでした。踵を返し、スーツもないままバルチャーを追う。ヒーローとしての非日常を選んだのです。


■追い詰められたバルチャー
一方でバルチャーは追い詰められていました。フェリーの一件ではスタークの手によってFBIが介入しており、もはや彼の素性がばれるのは時間の問題。ならばとバルチャーはスタークの飛行機を襲うことにしたのです。これまでより、ずっと危険でずっと金になるものを手に入れるために。

だから、彼は追ってきたピーターに容赦しませんでした。建物を崩され、生き埋めになるピーター。
思わず誰か助けてくれと絶叫するピーターの脳裏を、スタークの言葉がよぎります。

「弱い奴に、そのスーツを着る資格はない」

他者に認められたいという強い気持ちは、即ち他者への強い依存心に他なりません。それを見抜いていたスタークは、だからこそピーターの単独行動を良しとしていなかったのでしょう。

その事を悟ったピーターは叫ぶのをやめ、力を振り絞ってがれきの山から脱出。蜘蛛糸でバルチャーの羽根にぶら下がり、後を追います。
上空から落下すれば死は免れません。けれど、リズの父親を止めなければ。


■ハイジャック
無人、自動で飛ぶスタークの輸送機に侵入したバルチャーは、目的の物を見つけます。しかし、後を追ってきたピーターによって侵入口の密封がはがされ気圧が低下、警報が鳴り響きます。
ピーターとの戦闘により、エンジンも破損。ついに飛行機は墜落しますが、バルチャーはまだあきらめていませんでした。

ほとんど力尽き、起き上がれないピーターの目の前で目的のケースをつかみ、飛び立とうするバルチャー。バルチャーのスーツが限界にきていることを悟ったピーターは必死に止めようとしますが止めきれず、あえなくスーツは爆発。

このシーンは本当に祈りましたね。頼むからバルチャーに生きていてほしかった。

果たして、バルチャーは生きていました。初代の1では親友の父親を助けられなかったピーター・パーカーでしたが、今回は成功したのです。


■アベンジャーズ
なんとかバルチャーの一件を解決したピーター。しかしそれは、リズの父親が逮捕されるということです。

オレゴン州に引っ越すというリズに、ピーターはただ謝ることしかできませんでした。彼女の父親を捕まえたのはピーターなのです。
けれど本当のことを告白する前に、リズは去っていきました。
初代の2ではハッピーエンドに終わった「日常に戻らない」という選択。…いつだって、なんだってうまくいくわけではないのです。

ですが、そんなピーターをアベンジャーズの新拠点に招待した男がいました。もちろん、スタークです。
彼は新たなスパイダーマンスーツをピーターに見せ、そして合格だと言います。アベンジャーズに入れと。
ピーターの答えは、意外なものでした。

「地に足をつけ、隣人を守ります」

彼は、あれほどまでに憧れていたアベンジャーズを、スパイダーマン・スーツを捨てたのです。
バルチャーに生き埋めにされたとき、去っていくリズを見た時、ピーターは理解していたのでした。皆の何気ない日常を守ることこそが、ヒーローの仕事なのだと。
それが、憧れへの依存から脱却し自立したヒーロー、ピーター・パーカーの答えなのです。

予想外の答えに固まるスターク。ヒーローの中でも政治屋としての色が強い彼は、なんとアベンジャーズの新メンバーを発表するために記者会見を用意していました。
そんなスタークの気持ちもつゆ知らず、ピーターは「これが正しい答えなんでしょ?」と言って帰っていくのでした。



そして物語は、部屋に戻りプレゼントを見つけたピーターのシーンで締めくくられます。
スタークから送られた、新たなスパイダーマン・スーツ。ピーターは資格を得たのです。





■個人的感想
そういうわけでクソ面白かったです。がれきから出てバルチャーを追うシーンなんかはジョジョ5部のペッシの覚醒を思い出しました。

冒頭で提示されたスタークのマッチポンプというテーマはほぼ触れられなかったですけど、一応最後のピーターの答えがあのテーマに対する回答なんでしょうね。世界を救うなんて大それたことじゃなく、隣人を救う。

アベンジャーズ3ではサノスと殴り合うっぽいですし、マイティ・ソー3でその前哨戦としてデスが出てくるみたいですが、キャップとスタークってどうやって仲直りするのかなぁ…反目したまま互いにサノスと戦闘して全滅END、みたいなビジョンがアベンジャーズ2かなんかでチラッと出てましたけど、マジでどうなるんだろう。

いやなんかほんと、シビル・ウォーを境にがぜん面白いですね。今作は本当に見た方がいいです。ネタバレしといてみたほうがいいもないもんですが。
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