(´・ω・`)SKYDANCE




2年以内に革命を起こさなければカードゲームは滅びる 市場を10年支えるブシロード木谷高明社長インタビュー

こいつの読書感想文です。


■感想
ここ15年のエンタメ業界で、パブリッシャーやメーカーとして売上200億円レベルにまで至った新興企業というのは、スマホのゲーム会社を除くと、ブシロードとグッドスマイルカンパニー(以下、グッスマ)くらいしかありません

グッスマつーのはバンプレの社員が独立して作った会社で、ねんどろいどのとこ。
しかし、フィギュア絡みの中国ノウハウって大事なんだなー。海洋堂もアレ中国でいろいろ作ってんだよね、確か。


TCGは立ち上がってから時間がたつほど、(ルールやカードを)覚えるのが難しくなるので、どんなに規模が膨らんでも最初に作ったユーザー数の3倍までしかいきません

この人が言うならそうなんだろう…確かにDMも初年度売り上げが大体100億ぐらいで、そのあともずっと100億前後をうろうろしてたね。
他でも、10弾になってからアホみたいにユーザが増えたとかそういう話は聞いたことがない。


だから、立ち上がってから3年以上続いたTCGのタイトルというのは、ものすごく少ない
銀トラの話はよせっ。
実際、武士ってなかなか打ち切りの判断出さないよね。この会社が一番最初に終了させたのはアリスクロスだったかな?なんだかんだVスパとかも死んじゃったけど、ちゃんとゲームを存続させているという意味では運営がうまいのかなぁと思わんでもない。
イベント運営はヒデェけど…。


ユーザーが勝手にコンテンツを見つけて盛り上がってくれる時代は終わったんです。
最近は割と各社この認識みたいで、であるがゆえに勝手にコンテンツを見つけに行くユーザが生きづらくなってる面があるのかも。いると思われてないから。
今のDMでもカジュアル層がだいぶ浮いてきちゃってるよね。DRなくなったし、CSは敷居高いし。


600人くらいがいらっしゃった中で、僕は「この作品が業界をもっと伸ばすし、本来であればメーカーがやるべき講習会や大会を、我々の代わりにやってくれているショップさんのためにもやらなければいけない」という挨拶をしました。
こういうことちゃんとトップが言うのが偉いですよね。一方の僕らは年末に貰った紙でストレス溜めまくってましたが。


僕やブシロードがそのプロジェクトにかける意気込みと思いを広げることが、『ヴァンガード』の初期の大ヒットにつながったんだと思います。その挨拶では僕も本音で話していますし、やっぱりガチでないと物語は作れないんですよ。スポーツでも技のスゴさで盛り上がることもありますが、本当に盛り上がるのは、そのスポーツにストーリーがあるからです。今の時代、全てがエンターテインメントになっていってるんだと感じます。
この辺は最近そういう風潮がありますよね。ゲームでも。
ネットがあるせいでゲームのテクニック自体はほぼ研究されつくしちゃいますから、公式大会ですら技術的な切り口で話をすることが公式、ユーザともに難しい。
そうなると残るのがストーリーしかねぇ…みたいなのは感じます。


ここ2年間の盛り上がりは、ほとんど『遊戯王OCG』と『デュエル・マスターズ』が伸びてただけなんです。
ここ1年ぐらいは「マジでヤバイ」みたいな話しか聞かないです、アナログゲーム。遊戯の規模が落ちすぎてDMが業界首位のシェアになったとかあの辺はマジでやばかったですね。
特にバンダイなんか、もうカードダス事業部をたたもうとしてるような空気を出してません?KONAMIもデュエルリンクス出して過去資産をDCGに移してますし…。

そういうとこで言うと、DMはつらいですよね。コンテンツとしては小学館の持ち物なので、別ルールでDCG出しますわ、みたいな遊戯王ムーブが出来ないんでしょう。小学生と大きいお友達を分離できるし、いろんなことが解決しそうなんですけどね、ルールチェンジからのDCG化。
技術力の話は今しなくていいです。でもWoB作れるんだから何とかなると思うんだけどなぁ。


もちろんオリジナルのDCGも開発していますし、色んなタイプのアプリをやっていくつもりです。まず、なにより先にアプリでカードゲームに触れてもらうこと
これはどうなんでしょう…アプリで言えば、例えばプレメモなんかアプリでも遊べるようにしてるんですよ。カードプールは違うんですけど、ルールは一緒で。
でもアレに効果があるかって言うとなかなか難しいような気はしますけれど…まあ、製品発売前だけどめっちょ広告費を投下したい立ち上げタイミングとか、そういう場合は意味あるのかな。
生身の人間と向き合ってゲームするのって結構ストレスですし、アプリもアプリでいいとこはありますもんね。


たぶん他社さんも悩まれてるところだと思いますけど、消費速度はDCGのほうがはるかに早いんですよ。
この話に触れてるのはすごいですね。こないだMOがデッキリストの公開を減らしますとか言ってましたし、タイムリーでもあります。
ネット経由だと情報の拡散が早すぎて開発が死ぬ、みたいな話は既に散々してますが、DCGの場合は更にそこに試行回数がアナログと比較して爆発的に増えると言う問題が乗っかってきてて、確かにメタゲームの解明は早いです。
だからそれを踏まえたうえで面白さを保つ、HSのラダーシステムとRNGのデザインなんかはかなりすごいと思うんですけどね。


日本と世界のカードゲームの遊び方は全然違っていて、日本では競技志向のプレイヤーは1割くらい
1割ないしそれ以下、でしょうね。ポケカは5%ぐらいって4年ぐらい前に開発が言ってましたが。


今度こそブシロード主導でマーケットを伸ばしていきたいと思います。カードゲーム市場を20年選手の『遊戯王OCG』と15年選手の『デュエル・マスターズ』に頼るのはやめにしましょう。
ほんまか…そこ2つは揺らがんと思うんですけどどうなんでしょうね。そこ2つがダメになったら市場ごともう終わりだと思ってます。
もちろん武士にとっては死活問題ですから、そうならないように頑張ります、なんでしょうけど。ちょっとここは現実的ではないような。



■まとめ
・アナログTCGは本格的にヤバイ
・遊戯とDM以外が頑張れてないので武士がそれを変えたい

DCGのコンテンツ消費速度は早すぎるので、ストーリー性を付与することで別方面の消費を喚起したいとか、そんな話もきっとあるんでしょう。

私見ですけど、ほとんどのTCGってうまさの上限が極めて低いのが難ですよね。だからほぼ毎月新カードが出て環境を変えているし、そうなるとゆっくりと上達していくみたいなことができない。
きっとMtGのレガシーやモダン、ヴィンテだとこの辺の問題がある程度緩和されていて、だからハマる人がそれなりにいるんでしょうね。

それに対してLoLとかあのへんのゲームだとうまい下手が結構如実に出ます。プロと俺が10回やったら、WSだったら俺が運の強さで3回ぐらい勝ちますけど、LoLだったらんなこと絶対ないですから。

しかしじゃあそれでユーザが減ってるのかって言うとあんまりそんなことはなくて、世界合計の月間アクティブは1億超えてるとか言う話もあるほど。
(まあ、日本だとランク鯖に5万人しかいねぇみたいな話もあるんですけど…でも日本語版出たしあれから増えてるかもね)

だからこの手のアナログTCG業界が元気じゃないですみたいな話、根本にあるのは多分、皆が言うほどコミュニケーションを求めてるわけじゃないとかそういうアレなんじゃないすかねぇ。

俺とかチャットで暴言吐かれてもはいはいって感じですけど、さすがにショップまでわざわざ行って対面に暴言吐かれたらイラっとしますよ。昨今の、公式ルール通りの封印置きを"イカサマ置き"って言ったりするアレとかね。その手のよくわからんローカルルール振り回すやつを面着で処理するの、疲れるので。オンだったら報告するだけで済むのに。

なので個人的な展望としては、子供向けを除くアナログTCGはボドゲ界隈ぐらいのレベルまで回帰するんじゃないかなーと。キャラグッズ的な展開はあるかもですけど。
んで、今いるいわゆる競技人口の人たちは、最初はDCGへスライドしてくんじゃないかなぁ。

TCGの競技プロは、消滅するかもしれない--Lifecoachの引退

ただそういう競技プロも徐々に消えて行って、最終的に配信者とか開発みたいなポジションに移っていくと思う。
もちろん賞金大会は残るだろうし、それで飯を食っていく人間も残るだろう。でも彼らの本業はきっと配信ないし開発になっていく(HSにおけるキブラーのようなね)と思う。

いまいちまとまらない感じになってきたので打ち切るけど、読者諸兄に置かれましてはどう思われますかねこの辺。
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