(´・ω・`)最速






 



■あらすじ

 
1963年。ケン・マイルズは自動車整備工場を経営する傍ら、趣味のレースに打ち込んでいたが、資金繰りの目処がつかずに税を滞納。整備工場が差し押さえられてしまう。
45歳という自身の年齢を考え、「レースは引退して働く」と告げるマイルズ。そんな彼のもとに、かつてル・マンで優勝し、現在はカーデザイナーとして会社を経営するキャロル・シェルビーが訪れる。

彼の依頼は、「ル・マンでフォードをフェラーリに勝たせる」こと。既にレースを捨てる気持ちになっていたマイルズは、大会社フォードが自分のような馬の骨を受け入れないだろうと一度は断るも、妻の説得で翻意して参戦する。

二人は、フォード社内の政治抗争に巻き込まれながらも車の開発を続け、ついにル・マンを迎える。
24時間の死闘の果てにフェラーリは全車脱落。マイルズはそのテクニックで先頭を走っていたが、フォード上層部からの指示「3台、並んでゴールしろ」に従ってゴールイン。
結果として、スタート地点が後ろだったマクラーレン組が優勝と判定され、勝利を逃してしまう。

「指示を伝えるべきじゃなかった」と謝るシェルビー。そんな彼に、マイルズは「次のアイデアがあるんだ」と語り始めるのだった。



■予告編








■伝記映画


この手の実話ベース映画、めっちゃ好きなんですよね。すぐ見に行っちゃう。
例えば、「キラー・エリート」(2011年)とか。「バリー・シール」(2017年)とか。



今作は1966年のル・マンレースを描いています。2018年にトヨタのGAZOO Racingが優勝して話題になったので、「ル・マン」っつー名前だけは知ってる人も多いんじゃなかろか。

24時間耐久ってとこがきついっすよね。現代ならともかく、昔の市販車って24時間連続稼働した時の試験とかしてないだろうし。ほんで高い回転数を維持して走るんだから、メカ的に非常に過酷であるわけです。
ドライバーもきついよな。



■偏屈ドライバー、ケン・マイルズ


今作の主人公のうちの一人、マイルズ。演じたのはクリスチャン・ベールです。ノーランバットマンの、ブルースの俳優ですね。

「偏屈な男」の演技がむちゃくちゃうまかった。脚本もよかった。
あの出よう出ようって言われてるのに延々と迷い続けて、家族がキレ散らかしてようやく出るやつ、よかったですよ。「出ないって言っちゃったからな〜」ってやつ、あるよね。あるんだよ。なんか身に覚えがあったので死にそうでした。新宿…居酒屋…朝五時…ウッ頭が…。

やーでもマイルズ、レース後の「勝利が盗まれた」に対していつもの顔した後、車の話を始めたのもすごいよかったです。
割とあっさりレースを諦めて働けるあたり、周りが見えてないタイプでは決してないんですよね。プロジェクトへの参加を嫌がってたのも、フォードが自分を受け入れるわけがないとわかっていたから。
大会の審判員にはキレ散らかすけど、上の方には逆らわず最後も横並びでゴールしちゃうのは、騒いでも大勢がどうこうなるわけじゃないっていうある種の諦めがあるのかな。戦争帰りってのが影響してそうですよね。



■全体の整合性は微妙


今回は予告見ずに行っちゃったので、ちょっとうまく映画に入り込めず、失敗でした。脚本の全体を通しての整合性も微妙だったしね。

タイトルは「フォードvsフェラーリ」ですけど、実質的には「マイルズ&シェルビーvsフォード上層部」だったり。マイルズの嫁さんのムーブが割と謎だったり(史実に沿ったらああなった、とかなんだろうけど)。

マイルズとシェルビーのW主人公にしちゃったせいで、尺が足りてない印象はありましたね。マイルズ主人公で良かったんじゃねぇかな。工場を差し押さえられるとこからスタート、とかだと割といけてた気はしないではない。











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