(´・ω・`)Somebody to love




 


■あらすじ
伝説的なロックバンド、QUEEN。早世したボーカル、フレディ・マーキュリーの生涯を中心に、知られざる彼らの物語が明かされる。



■Somebody to love
20年ぐらいを2時間半に詰め込んでいたのでだいぶ飛ばし気味でしたが、実話ベースであることを考えればアレ以上の構成はなかったでしょう。
冒頭、唐突に響くフレディの歌声から映画は始まるんですよ。Somebody to love。そしてライブ・エイドのQUEENのターンが始まろうかと言う寸前で、物語は最初へと戻ります。

もうこの冒頭から曲を推していく姿勢が素晴らしかった。映画じゃなきゃ出来ませんもんね。


■QUEEN結成
尺がないのであっさり結成。ティム・スタッフェル脱退直後のスマイルにフレディ、ジョン・ディーコンが加入することで、新たなバンドの成立です。
マジであっさり成立したので、そもそもQUEEN知らない人はジョンがどこで加入したのかよくわからなかったと思います。

ジョン、今ではもう引退しちゃってるんですよね。印税とかで揉めたのが嫌だったんでしょう。ライブに来るのも嫌がってるらしく、今回マジで目立たないのはそのせいですかね。
ほとんどセリフないもんなー。


■BBCへの出演
続いてはBBCでの生放送のシーン。口パクを要求され激怒するも、なんだかんだで口パクでやり切ります。

史実は知らんですが、実際これは口パクで良かったんじゃねぇかなと言う気がしますけどね。この時演奏したKiller Queen、原盤のサウンドをライブで再現するのは難しいと言うか無理です。ライヴ・キラーズの音源聴いててもそう思いますもん。メイもレコーディング終わってから聞き直した時、俺めちゃくちゃすごくね?って思ったらしいですからね。
テレビの前の見知らぬ客に聞かせるなら、まあそうなるんじゃねぇかな…。

のちにライヴ・キラーズでBohemian Rhapsodyやった時なんか、再現を諦めてテープだけ流して休憩時間にしてたこともあったそうで。
当時のQUEENは音に本当に凝ってて、アルバムにわざわざ「No synthesizer」と書いて売っていたほどでした。こだわってんだよ!というわけです。


さて。
日本では「日本に来てからブレイクした」つー説がよく語られますが、実際にはその前にも結構売れてました。Killer Queenとかね。Sheer Heart Atackなんかもいい曲ですよ。聴いてね。

ちなみにこの説の亜種として「Killer Queenの歌詞が" 頑張れ田淵"と聞こえたから売れた」というよくわからんのもあります。原文でいうと、Gunpowder, gelatinって歌ってるとこがそう聞こえないこともないんですよ。
まあ…初来日(1975年)のちょい後ぐらいから、いしいひさいちが「がんばれ!!タブチくん!!」を連載してたっつー話に引っ掛けた説なんだと思いますけど、時期がちょっとずれてるしなぁ。

実際に空耳起因で売れたと言われていなくもない「恋のマイアヒ」つー例もあるので、人気の拡大には寄与したのかもしれませんね。

以降もQUEENは何度か来日します。抹茶飲んだりして楽しんでたとのこと。


■黄金期へ
Killer Queenのヒット後、フレディはBohemian Rhapsodyをこれまたヒットさせます。
続いてWe will rock youやWe're the championsなどを発表し、1979年の欧州ツアー音源を「ライヴ・キラーズ」にまとめ、70年代を締めくくります。
Bohemian Rhapsodyもそうですが、We will rock youなんかもレコーディングは大変だったらしいですね。教会にメンバーを押し込んで、12時間以上足踏みと手拍子を繰り返し、ダブらせて作ったとのこと。ようやる。

このあたりの曲は木村拓哉主演の「プライド」(アイスホッケーのドラマ)で使われてたので、それなりにみんな知ってるんじゃないでしょうか。
オープニングはI was born to love youでしたよね。アレはフレディがQUEEN結成前に発表した曲ですが、現在残っているのは、彼の死後にメンバーがサウンドを入れ直したバージョンです。

そして80年代へ突入すると、サウンドが変化。
Another one bites the dust、Play the gameなどにシンセサイザーを使用し、ディスコ調の曲を製作するようになっていきます。映画ではロジャーが「こんなの叩けるか!!!」とすごい嫌がってましたが、実際にも嫌がってたらしいですね。単調だもんなー。

映画「フラッシュ・ゴードン」のメインテーマを担当していたのもこのころ。これもテッド(クマのぬいぐるみと童貞がすったもんだする映画)で流れてたので、みんな知ってるんじゃなかろうか。見てない?見なさい。


■新作の不調
映画では取り上げられませんでしたが、問題が起こったのはこの後のアルバムでした。Hot spaceです。

売れなかったんだよなぁ。元はと言えば77年のアルバム、News of the wordlでそれまでの荘厳なギター・オーケストラと分厚いコーラスをかなぐり捨て、シンプルなサウンドに方向転換しちゃいたんですよ。んでさらに、シンセを使った80年のAnother one bites the dustが成功したんでそっち方面へ突撃していったんですが、やっぱりファンはBohemian Rhapsodyみたいなものを求めるわけですよ。

あまりに酷評されたもんだからフレディはマジにショックを受けてたらしく、Hot spaceを引っさげてのツアー中、ミルトン・キーンズ・ボウルでStaying power演奏前に「あんまり受け入れられてないかもしれないけど俺はこれがいいと思うんDA」みたいなこと言うてから始めてたりしていました。

全然関係ないんですけど、ミルトン・キーンズ・ボウルでキーボードを担当してたライブメンバーのモーガン・フィッシャー、映画冒頭でスマイルを脱退したティム・スタッフェルと組んでた時期があったんですよね。世界は狭いなーと思わされる出来事でした。



いやー…俺は好きなんですけどね、Hot space。Staying powerもそうだし、Back chatやAction this dayもそうだし。
ただBack chatあたりはライブ向きじゃなかったかなーという印象は受けますし(ライブ音源聴いただけだけど)、その辺がダメだったんですかね。

結果としてバンドは一時休止。映画では、フレディがソロデビューを試みたタイミングに相当します。
やっぱり売れるかどうかって大事なんですよね。


■ライヴエイド、そしてウェンブリー・スタジアムへ
そんなこんなで目立たなくなってしまった彼らに転機が訪れたのは1985年。チャリティーコンサート、ライヴエイドへの出演です。

映画のラストシーンで描かれたこのライブ、マジに凄かったらしいんですよ。俺なんか映画館で危うく立ち上がって歌いそうになりましたからね。Bohemian Rhapsodyは耐えたけどRadio ga gaでやられた。もちろんリアルで見たわけじゃ一切ないですけど、きっと本物はアレより凄かったに違いない。

Radio ga gaはJewelsに収録されてたからねー、みんな聴いたことあるっしょ。あるよな?ない人は聴こう。

この後、熱意を取り戻した4人はアルバム「A kind of magic」をリリース。そしてウェンブリー・スタジアムで伝説になるんですよまあ俺はリアルで見れてないんだけどな生まれてなかったし!!!!!


今まで何とも思わなかったのにこの映画見ると無性に悔しくなってきた。いやー…生まれるのが遅すぎたなぁ。
ちょっと駆け足なので事前予習してから見にいったほうが良いとは思いますが、絶対見たほうが良いですよ。出来れば史実だけじゃなく、曲も一通り聞いていくとなお良し。グレイテスト・ヒッツ1と、Jewelsを押さえておけばまあ大丈夫でしょう。入ってない曲もあるけどまあそこはまあ。見た後にでも。

見てね!!!!!!
















 
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