(´・ω・`)kindleでセールだった





■あらすじ
古来、天皇家の上位に位するヒという一族がいた。ヒ一族は時代が下るにつれてその地位を失い、天皇の上位存在から御所の勅忍へ、そして名もなき武士へと落ちぶれていった。
彼ら一族は特殊な体質を持っており、超能力を操ることが出来た。その力の源であり、諸国に数多ある”産霊山”には、なかでも最も強い力を持つ芯の山があるという。ヒ一族は長きにわたってその探索を行ってきた。
一族の悲願である芯の山探索を通して、この国の真の歴史が描かれる。

■感想
歴史SFって言うんですかね、こういうの。滅茶苦茶面白かったですよ。
ざっくり言って戦国時代ぐらいから近代までが描かれます。
しかしヒ一族といやぁ妖怪ハンターと相場が決まってますが、こういうパターンもあるんすね。

■信長
室町幕府、そして御所の存続が危ぶまれた戦国時代にあって、忘れられた存在であったヒ一族は戦場に呼び戻されました。戦国の世を終わらせるために。
一族の長、随風…のちの南光坊天海であり、明智光秀の弟である男は織田信長を日本のトップにつかせようと目論むわけよ。

ただヒ一族と言うのは設定上天皇の更に上で、そういう存在が私利私欲(?)のために動くと大体ろくなことがないのがこの世の道理で、案の定信長は諸外国を参考に天皇制を打破しようと試みる。有力武将を遠方の征伐へ向かわせ、信頼していた光秀とともに御所へ討ち入るってわけ。
しかし光秀はヒ一族だったから、信長を殺さざるを得なかった。彼は本能寺に討ち入った。
遺された天海は、信長の遺志を継ぐ家康の参謀となって秀吉から政権を奪い返したと。

俺あんま日本史に詳しくないけどこういうのはスゲェ面白いよね。 

■他
こんな話が連綿と続く。坂本龍馬も鼠小僧次郎吉も猿飛佐助も、みんなヒ一族だった。そして芯の山探索に身を投じ、死んでいった。

んで最後の最後、ラストの戦後の話で、芯の山と言うのは宇宙と地球をつなぐ巨大なシステムの一端に過ぎないとか言うオチがつくんですよ。俺は星を継ぐものを思い出したね。

しかし南光坊天海っつーのは明智光秀だと言われてるんだけど、そういう俗説をうまいこと引っ張って話に落とし込むのはおもしろいなぁ。

多分ブックオフ行ったら108円で買えるような気がするから探してみてね。 
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